医療法人イプシロン 北参道こころの診療所 渋谷区の精神科・心療内科

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1.自律神経失調症とは

身体の症状に悩んでいても、検査をしても特に異常が認められず診断がつかない場合、身体を診る診療科で「“自律神経失調症”ですね」と言われることがあります。しかしこの“自律神経失調症”は、本来の自律神経失調症とは限りません。

正確にいうと自律神経失調症とは、自律神経すなわち交感神経や副交感神経の不具合によって、それらがつかさどっている身体の働きが不調を起こすことを指します。自律神経は脳の中にコントロールの中枢を持ち全身にはりめぐらされていて、意識によらない身体の活動を調節しています。例えば、血圧や脈拍、胃腸のはたらき、発汗など様々です。脳のコントロール中枢は感情やストレスの影響を受けやすいために、心理的な負荷はしばしば、自律神経失調症の要因となります。

2.自律神経失調症の症状

自律神経は身体中の機能を左右しますので、不調の症状は様々です。また、人それぞれ部分に症状が出やすい部分には、身体の個人差による違いがあります。典型的な例を挙げてみると…

■ 過敏性腸症候群

食物を消化吸収して排泄する一連の動きはまさに、交感神経と副交感神経の絶妙なバランスによって行われています。腸においてこのバランスが崩れると、以下のような問題がおこってきます。

・下痢
・腹痛
・便秘
・ガスが溜まってお腹が張る

そして、家でくつろいでいる時はなんとも無いのに、仕事や学校に行こうとすると急にお腹の調子が悪くなる、など、状況によって状態がかなり異なります。その結果、社会生活に影響することがしばしばあり、そのための悩みも伴うようになります。ただし、こういった腸の症状は、腸そのものの病気による場合もあるので、まずは内科・消化器科の診断を先に受けることが必要です。

■ 起立性調節障害

「貧血を起こして倒れた」という状態がこれです。一時的に血圧が下がって、脳への血流が悪くなり、気が遠くなり倒れることになるのです。血圧を維持するには、交感神経の働きが重要です。体質的にこの部分がうまくいかず、長く立っていると気分が悪くなる、立ちくらみやめまいが起きやすい、などが習慣化していることがあります。さらに、朝の起きにくさを伴っていることも多く、これもまた社会生活への困難をもたらします。また、夜は元気なことも多く、わがまま病と誤解されるのもつらいところです。

3.自律神経失調症の治療

自律神経失調症というのは多彩であるため、個別の対応が必要ですが、自律神経が整うための生活習慣〜睡眠をおろそかにしないこと・睡眠や食事をある程度規則的にすること・適度な運動をすること〜は基本条件です。ストレスを溜めないように、というのもよく言われることです。しかし、言うほどにそれらはたやすくなく、むしろ、なぜそれがうまくいかないのか、を考えることが重要に思われます。また、自身の身体というものをよく知り、変えるばかりでなくうまく付き合うというふうにも考えてみましょう。

それぞれの病態について、精神の薬・身体の薬・漢方など薬物を組み合わせることによって症状を和らげることは、症状によって不安や落ち込みが生じ、さらにそれが症状を強化するといった悪循環を断つ為にも有効な方法です。

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