医療法人イプシロン 北参道こころの診療所 渋谷区の精神科・心療内科

2021.12.14 ・ 法人ニュース

これまでのメンタルヘルスサービスは、つながりで支えることを基本としてきました。しかし、2019年からのコロナ禍において、これまで大切にしてきたつながりを分断される危機にさらされています。カウンセリングの分野でも、これまでは対面で行うことを基本としてきましたが、コロナ禍においてICT(情報通信技術)を用いたカウンセリングが急速に発展しました。

ICTを用いたカウンセリングは、電話、メール、LINEなどのアプリ、zoomなどのビデオ会議システムを用いたものなど、さまざまな種類があります。ビデオ会議システムを用いたカウンセリングは遠隔心理療法と呼ばれ、研究も多数行われています。遠隔心理療法の最大のメリットは、カウンセリングサービスへのアクセスの向上です。これまで、利用される方はカウンセリングができるところまで移動しないと、カウンセリングサービスが受けられませんでした。遠隔心理療法では、パソコンなどの機器の導入ができれば、サービスの利用が可能になります。また、遠隔心理療法の治療成績は対面と同程度であり、一部は満足度が対面よりも高いという結果も出ています1)。

しかし遠隔心理療法は、対面カウンセリングと同等のサービスを提供できるわけではありません。ビデオ会議システムを用いた場合、温かさや親しみなどの言葉にしにくい感情などの非言語情報は伝わりにくいとされています2)。また、アイコンタクトも取れないため、話しにくさも生じます。つまり、利用される方が「話を聴いてもらえた」「話しやすかった」と思いにくい状況が、遠隔心理療法には生じる可能性があります。

当法人では昨今の状況を鑑み、感染対策をしっかりと行いながら、対面での面談を行う体制を整えております。対面と遠隔のどちらがいい・悪いではありません。ご自身の問題に取り組むためにより良い方法を選んでください。

 

1)Backhaus,A. et. al (2012) Videoconferencing psychotherapy: A systematic review. Psychological Services, 9(2), 111-131

2)柿井俊昭 (1997) 双方向型TVをもちいたマルチメディア・カウンセリングの基礎研究. 心理学研究68(1), pp9-16

 

カウンセリングルーム・ポラリス研究学園 臨床心理士/公認心理師 藤沢

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