医療法人イプシロン 北参道こころの診療所 渋谷区の精神科・心療内科

PREMENSTRUAL SYNDROME

1.月経前不快気分障害(PMDD)

テクノロジーの発達した現代社会において、人間が生物の摂理に従って生きていると強く感じる機会は随分少なくなっているかもしれません。しかし、女性の第二次性徴の訪れとともに発来する月経は、その一例と言えるかもしれません。月経前には、だるさ、眠気、むくみ、そして月経中の腹痛や腰痛などがありがちですが、女性は初潮の後、自らが迎える月経と徐々に折り合いをつけていくようになります。しかし、月経には個別性が大きく、毎月、月経に伴って多大な苦痛を体験する場合も実は珍しくありません。表立って口にしにくい話題である月経も、だんだん当たり前のこととして語り、月経関連の不調の相談をしやすくなってきているようです。

月経前の不調が強めな場合には、月経前症候群(premenstrual syndrome:PMS)とよばれますが、名の通り、月経が始まると間も無く消えて行きます。こうした月経前の不調のうち、とくに情緒不安定や気分の落ち込みなどの精神的な症状が強い場合を月経前不快気分障害(premenstrual dysphoric disorder:PMDD)と呼びます。

これらは、月経に関わる女性ホルモン(卵胞ホルモン、黄体ホルモン)が影響したものであると考えられていますが、まだ十分にはわかっていません。ホルモンの作用という身体的な性質だけに単純化し切れない、もともとのうつ病やうつ状態になりやすい素因との絡み、ストレス状況の影響など、複雑な精神医学的な因子との絡みがあることも事実です。

2.月経前不快気分障害の対応・治療

月経にからんでどのように症状が経過するのか、また、月経そのものについて詳しく問診をすることがまず欠かせません。時には、子宮内膜症や子宮筋腫などの病気が隠れている場合もあり、婦人科受診も重要です。婦人科では、PMSによく使われる何種類かの漢方薬や低容量ピルで対応することが普通です。PMSで身体症状の強いケースでは、婦人科的な対応がまず行われます。

一方、精神症状の苦痛を伴うPMSやPMDDでは、より多角的な治療が必要になってきます。精神科・心療内科では、症状に対応して抗うつ剤や抗不安薬、気分の波を調節する気分安定薬その他、個別の処方を相談しながら組み合わせていきます。また、月経周期を考慮した服薬の仕方なども検討されることもあります。

ところで、月経というのは女性であることと切り離せず、月経との付き合いは、自らが女性であることとの付き合いという面もあります。月経は、女性であることや自らの女性の身体にどのように親しむのか、そういうテーマに接近する体験でもあります。精神科・心療内科はそれらの窓口でもあります。

女性医師の方が話しやすそうだ、と感じられることもあるかもしれません。当院ではご希望により、女性医師が担当します。

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